芸妓と舞妓
舞や唄、三味線などの伎芸でもてなす女性を「芸妓(げいこ)」「舞妓(まいこ)」といいます。春の「都をどり」などの舞台で舞やお囃子を披露するほか、日々のお座敷でのおもてなしをはじめ、国際交流やセレモニーの現場で日本の伝統文化を伝えます。
舞妓の装い
四季折々の華やかな着物姿でおもてなしをつとめる舞妓の装いは、「歩く芸術品」とも讃えられます。
引きずりと肩上げ
舞妓が着る振袖は、「引きずり」といって通常より裾(褄)が長く仕立てられ、立つときや歩くときは左右の褄をあわせて持ちます。肩山のところは「肩上げ」といってかわいらしさを表しています。
だらりの帯
京都の舞妓だけが締める帯で、長さ一丈六尺〜七尺(約5.4m)、重さは約6kgにもなります。帯の下には置屋の紋が入っています。
帯揚げ・帯締め・ポッチリ
だらりの帯には、紅赤の絹地に銀箔を施した帯揚げをします。帯締めは一寸幅で華やかな彩りです。帯締めに付ける帯留めを「ポッチリ」といい、銀細工の枠にメノウやヒスイ、サンゴなどをあしらった豪華なもので、代々置屋に伝わる大切なものです。
花かんざし
髪には、花かんざしを挿します。1月は松竹梅、7月はお祭、12月はまねきを挿すきまりで、その他の月は桜や紅葉など季節ごとに毎月違う花かんざしで華やかに装います。
おこぼ
舞妓が履く履き物を「おこぼ」といい、桐製で表に畳が張ってあり、高さは約10cmです。鼻緒の色は、舞妓になりたての頃は赤色、少しするとピンク色や青色などに変わります。
小さい舞妓と大きい舞妓
舞妓になりたての「小さい舞妓」は、髪を「割れしのぶ」という髪型に結い、襟は色とりどりの刺繍を施した華やかなものです。舞妓になって少し経った「大きい舞妓」は、髪を「おふく」に結い、襟の刺繍も白っぽい色に変わります。
芸妓の装い
舞妓から芸妓になることを「襟替え」といいます。芸妓になると白い襟を掛けるようになり、着物の色や柄ゆきも大人っぽい装いになります。髪は「島田」の鬘を付け、とくに襟替えして間もない芸妓は銀の「丈長(たけなが)」を飾ります。
舞妓になるには
「仕込みさん」として一年ほど置屋に住み込み、お稽古に精進するとともに、言葉づかいから着物の着付、行儀作法、家事に至るまで、花街の伝統を受け継ぐ厳しい躾を学びます。舞妓としてお披露目することを「店出し」といい、お姉さん芸妓から一文字もらい受けた舞妓名を名乗るのが習わしです。
舞妓募集
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祇園甲部組合 舞妓募集係