祇󠄀園甲部とは
京都最大の花街・祇園甲部。寛永年間より八坂神社の門前町として栄え、明治5年に芸妓・舞妓による舞踊公演「都をどり」を創始しました。春の「都をどり」、秋の「温習会」を主催するほか、公演会場である祇園甲部歌舞練場等の継承・保存と、京舞井上流をはじめ京都の伝統伎芸の振興に努めています。
主な事業内容
- ●都をどり公演運営事業
- ●弥栄会館運営事業
- ●温習会公演運営事業
祇󠄀園甲部歌舞練場
春の舞踊公演「都をどり」の公演会場。大正2年に都をどりのために建設され、現在は平成28年より耐震改修のため休館中です。
歌舞練場(本館)
大正2年、「都をどり」開催場のために建設された木造二階建ての大劇場建築。良質の檜で丁寧に造られている。屋根は入り母屋造りで千鳥唐破風。北側を舞台、南側を客室とし、玄関は、「都をどり」一等・二等客の待合などに使われています。
大正2年、
都をどりのために建設
明治5年に京都博覧会の附博覧として開催された「都をどり」は好評を博し、翌6年には建仁寺塔頭旧清住院を改造した会場がしつらえられました。そして大正2年に完成したのが現在の歌舞練場です。
有形文化財の木造大劇場建築
都をどり開催のために建設された歌舞練場は、木造2階建ての大劇場建築。総をどりの舞い手が一斉に登場する花道を両側にしつらえ、さらにその上には右に地方、左に囃子方の列座が設けられています。華やかな演出を可能にする舞台は左右に広くとられているのも特色です。
平成28年に休館、
新生・歌舞練場へ
戦後の昭和27年には改修工事が行われ、平成13年には大正時代の貴重な劇場建築として有形文化財に登録。老朽化にともない、玄関棟や別館棟などで耐震工事を順次進めてきましたが、あらためて本館の大規模な調査・改修を行うことになり、平成28年より休館することとなりました。現在は、新生・歌舞練場に向けて改修工事中です。
歌舞練場 年表
- 大正2年3月
- 現在の歌舞練場竣工
- 昭和28年
- 歌舞練場の大改造完了
(1階平場席を椅子席に、一部桟敷席)
- 平成10年9月
- 1階椅子席改装
- 平成13年8月
- 有形文化財 登録
- 平成28年10月
- 休館
飾られた額「歌舞練場」は、富岡鉄斎の筆。
- 「歌舞練場」 富岡鉄斎 筆
歌舞練場・倶楽部の玄関ホールには、新築を記念して贈られた当時活躍した3画人の額が飾られています。
八坂倶楽部
- 八坂倶楽部 入り口
木造二階建ての大正建築。一階は「都をどり」茶券付特等客の待合などに使用され、二階は百三十二畳の広大な舞台座敷。奥には、廻遊式庭園があり、二階から別館に続く渡り廊下から見下ろす桜は、格別に美しいものです。
弥栄会館
弥栄会館は、昭和十一年、観光客向けに日本と京都の古典芸能を紹介する目的で、鉄筋地上五階、地下一階の劇場として建てられた。設計は、劇場建築の第一人者と云われた、木村得三郎。城の天守閣を思わせる外観は、あの白鷺城(姫路城)を模してデザインされており、和風の伝統が巧みに織り込まれています。